
KoowlのL型クイックリリースプレートを導入して一ヶ月経った。その一ヶ月間の簡単なレポートをお届けしたい。
L型のタテの部分が前方にオフセットされた、特徴的な形状を持つこのプレート。これはバリアングル液晶に干渉しないようにするためなのだが、確かにこれはかなり有効である。品質に定評のあるKIRKやRRSの6D mark II専用プレートは、いずれもそこが気になるため、導入を見合わせた経緯がある。ほぼストレスなくバリアングル液晶を使える良さは大きい。このおかげで、僕はこのプレートは常につけっぱなしである。
L型のタテの部分がオフセットされるということは、物理的には剛性が低くなる。この点ではKIRKやRRSの方が優れているのは容易に想像がつく。だが、Koowlのプレートも、僕が使用する機材ではとくに問題は感じなかった。タテ位置で300mm望遠くらいでは全く問題はない。実際、プレートを触っても作りはしっかりしている。ただ、長時間露光や500mmクラスの望遠ではわからない。
気になる点は、L型のタテ部分が短いことだろう。これはMIC端子へのアクセスを良くするためにそうのような設計になっているのだが、タテ位置の撮影で少々問題がある。

クランプが噛む位置で合わせると、レンズの中心が三脚・雲台の中心にこないのである。

実は、レンズの中心にくるようにセットしようとしても、落下防止のピンの関係でこれが限界。まだ少しオフセットしている。もちろん、クランプは全部がキチンと噛み合っているわけではない。これでは剛性・安定度・強度の部分では不利になる。今の所、これが原因でブレたりズレたりしたことはない。三脚の中心とレンズの中心がタテ位置で揃わないのは、人によっては問題かもしれない。また、その時の強度についても、実質問題はないと言えなくもないが、精神衛生上、ちょっと気になるところだ。
総評としては、気になる点はいくつかあるものの、価格も考えると「買い」の商品だろう。少なくとも、三脚を積極的に使うなら導入して損はない。タテ位置の安定度と、三脚にセットする時のスムーズさは、導入するとしないでは全く違うからだ。このプレートの導入が写真のクォリティアップにつながるのは間違いない。