
いま、ルミックス GM1を持ち出すのが気に入っている。

同じマイクロフォーサーズのG9 PROと比べると、こんなにサイズが違う。同じフォーマットとは思えない。
レンズ交換式カメラ最小サイズで高品質で優れたデザインを持つボディ。小型ながらしっかりとした画質を誇る性能。電子シャッターによるサイレントモードの軽やかさ。スナップには最高のカメラだ。
この軽やかさは、ファイダーがない、液晶モニターは固定、内蔵ストロボはおまけ程度(だから基本は使わない)、マニュアルモードでの細かな設定を諦めるなど、ある程度の割り切りがあった上で成り立つものだ。これに我慢ができない人は、GM1は不便な古くて小さいだけのカメラになりかねない。だが、割り切って使うと、途端に世界が広がっていく。そんなカメラだと思う。
GM1は今の機能や性能を目一杯追求したカメラとは対極にあるカメラだ。それでいて、画素数こそ小さめだが説得力のある画像を写し出す。今のフルサイズ高画素機を中心とするカメラ事情を見ていると、大事なものが置いてけぼりになっているような気がしてならない。そんなとき、GM1のようなカメラが写真の本質を教えてくれるのではないか思うのだ。