昨年の夏に導入したアナログプレーヤー、オーディオテクニカ AT-LP7はずっとノーマルの状態で使ってきた。カートリッジもそのまま。フォノイコも内蔵のものを使用。ターンテーブルマットは付属していないので、使用せずに今まで来ている。強いて使っているといえば、オーディオテクニカのスタビライザーくらいである。
AT-LP7はユニバーサルアームだし、アームの高さ調整も簡単。内蔵フォノイコもON/OFFができる。つまり、カートリッジ交換も比較的手軽に試せるし、フォノイコの追加も簡単だ。なのにノーマルで使い続けていたのは、素の音をちゃんと知っておく必要があると思ったからだ。
そして今、9ヶ月ほど使ってきて、「もう少しこうだったら」という部分が少しずつ出始めている。
針飛びがなかったディスクの一部が針飛びするようになった。ノイズが増えたレコードがある。もう少し音楽のダイナミズムが欲しいと思うことがある。低域がやや軽めだ。レコードによっては繊細さがもう少し欲しいと思うことがある。立体感や空間がもう少し欲しい。などなど。
しかし、これらの不満点は使いこなしとカートリッジやフォノイコの変更で解決できるだろうと思っている。カートリッジやフォノイコの変更は簡単で効果的だが、その分コストもかかるし順番的にはもう少し後だろう。
相対的にはAT-LP7の性能と音質は、価格を大きく超えるものがあると感じている。それを10万円以下で販売しているのだから、当然至らない部分はある。それをうまくカバーできれば、びっくりするような音質で音楽を楽しめるようになるはずだ。まだまだAT-LP7には、大きな伸び代がある。