
昨夜、久しぶりにCDを聴いたら、あまりにもヘンな音で驚いた。音はこもっていて、変な響が乗っている。音量は小さい。最初、原因がわからなかったのだが、DAC兼クロックジェネレーターとして使っている、TCエレクトロニック M3000の設定が変わってしまっていたようだった。
M3000の前にCDや静電気除去ブラシを置いたりしていたので、そのときに誤ってボタンを押してしまったらしい。これは困った。
本来なら設定を元に戻せば済む話なのだが、セッティングをしてくれたレコーディングエンジニアの知人とは今は疎遠になっており、自分で設定を元に戻せないのだ。取説はあるにはあるが、英語版しかなく僕にはまったくわからない。しかも、本来はリバーブプロセッサーであるM3000をDACとして使用しているので、そのことが取説に載っているかも怪しい。
ひとまず、M3000の接続を外し、CDトランスポートとして使っているタスカムDV-RA1000をCDプレーヤーとして使ってCDは聴くことができた。だが、その音はどこか機械的で心地よいものとは思えず、音楽に集中はできなかった。
この瞬間、何かがパン!とはじけた。マニアックなオーディオに対する違和感や拒絶感などが爆発したのだ。
以前の僕であれば、他にもM3000の使い方がわかるであろうエンジニアの知人はいるから、無理にお願いしてでも元に戻そうとしただろう。だが、この妙にマニアックで普通の人を拒絶するようなオーディオシステムに、自分自身が少しイヤになってきていたのだ。
スピーカーとアナログプレーヤー以外は長い間使っている機器ばかり。いずれも、マニアックでちょっと珍しいものばかりだ。でも、もうこの世界はいいのではないか?そう思ってしまったのだ。
というわけで、今のオーディオシステムを大きく変えてしまってもいいかな?と思い始めている。マニアックさよりも、もっとシンプルで音楽を楽しめるものにしたい。それがコンパクトでスタイリッシュだったら、なお良い。もう、大袈裟でマニアックなオーディオシステムから卒業してもいいのかもね。