
今日のBGMは「ほうき / 空に油」。ヤヒロトモヒロ・鬼怒無月・宮田岳の3人によるスーパーユニットのアルバムである。
素晴らしいテクニックを持つ3人の演奏家のユニットであるが、このアルバムは意外にも(?)ヴォーカルアルバムである。フロレンシア・ルイスとうつみようこの二人をゲストに迎えヴォーカルとギターを担当しているが、メンバー3人もヴォーカルも担当。ギター・ベース・パーカッションとそれぞれの楽器で確固たる地位を築いているテクニシャンたちだが、ヴォーカルが全面的に出ているのが印象的である。そして、それがまたすごく良いのだ。
これは「超」がつくレベルの演奏家だからこそ行き着くヴォーカルアルバムではないかという気もしている。つまり、人の声が最高の楽器であることを示しているとも言えるのだ。
ラテン系のイメージが強い同バンドだが、日本語のヴォーカルもあってか日本の良質のポピュラーとラテンの音楽の融合という感じだろうか。スーッと入ってくるヴォーカルは日本のポピュラー的ではあるのだが、それを支える音楽はラテンリズム。国境を超えた心地よさがある。聴き込めば聴き込むほど心地よさが増してくるアルバムだ。いい意味で裏切られました。