
文鳥文庫の「注文の多い料理店」と「走れメロス」を購入した。文鳥文庫は蛇腹折りの一枚ものの文庫で、長くても16ページ、短いものは8ページしかない。「注文の多い料理店」は12ページ、「走れメロス」は16ページ。いずれも10分ほどで読めてしまうボリュウムだ。
文鳥文庫の魅力はまた別の機会に触れたいと思うが、これらを見て驚くのは、認識している以上にこれらの名作が「短い」ことである。多くの人たちが、実際よりもボリュウムがあると思い込んでいるのではないだろうか。それだけ簡潔でありながら、中身が濃くて印象に残るということなのだろう。これらの作品が多くの人たちに愛され続けられている理由の一つに、その「短さ」があるのかもしれない。