2021年03月25日

絵画とレンズ

 先日、湯布院でとあるギャラリーでたくさんの油絵を見ながら「今の絵は描き込みすぎる」という話になった。ある画家の作品を例にとって、描き込みすぎない良さを話されていた。
 例えば、遠目では表情が見えるような描写に見えるのに、近くで見ると顔はのっぺらぼう。しかし、離れると笑顔が見えるような気がする。こんな表現をする画家が減ったというのだ。
 これは解像度重視のカメラ・レンズの世界と似ているのではないか。そう思った。
 隅から隅まで緻密に高解像度で描くレンズが高い評価を受ける一方、解像度が低く歪みが出るレンズは、たとえ他にはできない表現力があってもなかなか高い評価は受けにくい。写真を表現方法の一つとするなら、これはいかがなものだろうか。おそらく、そんな風潮の反動がオールドレンズのブームにも表れているのだろう。
 描いている以上のものを感じさせる。このことは絵もレンズも大事なことではないかと思うのだ。
posted by 坂本竜男 at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 撮影機材
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