
港から海岸沿いの道を20分ほど歩いて看板を目印に横道に入ると、いよいよ目的地が見えてきた。




相島積石塚群。相島の北東、長井浜にある「積石塚」。つまり、墳丘を石だけで造ったり、石と土を混ぜ合わせて造った古墳である。
海岸沿いに石だけで作られたこの積石塚群は、かなり規模が大きい。調査の結果、254基の積石塚が確認されているそうだ。これはかなり珍しい。なのに、確認されたのは平成4年。まだ30年ほどしか経っていないのだ。
この広範囲に積まれた石は膨大な数にのぼる。これが、ただ積まれただけで、とくに何らかの方法で固定されているわけではない。一応、通路のようなものは設けられているが、これも石積み。極めて足場が悪い。こんな状態なのに古墳時代から今まで遺ってきたのだ。
これだけの古墳が遺っていることを見ると、有力な豪族がいたのだろうか。この積石塚群だけ見ても相島は小さいながらも特別な島だったことが想像される。
今回の仕事では滞在期間が短いためざっくりとしか見て回れないが、おそらく時間をかけて探索すべき島に違いない。これは面白くなってきた!