


「プロダクツで作る善三展」で特に面白かったものの一つがピンバッジ。坂本善三の「構成80」をモチーフに、131個のピンバッジが作られ、「構成80」と同じ配置で並べられ展示されている。
その一つ一つもクォリティが高く洗練されているが、すべて1点もので販売もされているので、売れるたびにその部分が歯抜けのようになって、時間経過と共に変化していく。この時間経過による変化も含めて作品なのだ。
僕は幸いにも全て揃った状態を観ることができた。そして、当然の如くピンバッジを購入。本当はいくつも欲しいところだけど、これは一人の人間が欲張っていくつも買うようなものではない。この時間経過による作品作りをできるだけ多くの人と共有する意味でも、一番自分にとってピンときたもの一つを購入するのが基本、そしてマナーだろう。
この作品の変化を見届ける意味でも、また足を運びたいと思うのだ。