2021年07月21日

やんばるの生態系から思うこと

 いま、奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島が世界自然遺産登録がほぼ確実ということで、改めて話題になっている。いずれも自然豊かで固有種が多く、世界的にみても貴重な地域と言える。
 その中でもヤンバルクイナなどの生息で知られる沖縄北部のやんばる。狭く限られた地域に多彩な生物が生息しており、固有種もすごく多い。これらの生物が栄えている理由は、なんなのだろう?
 島で天敵がいないことが第一の理由に挙げられるが、それだけではないそうだ。多くの生物が雑食性で、生活するエリアが狭くても食料を調達できることも大きいらしい。よって、多くの地域では生態系はピラミッド型になるのが、やんばるでは直方体型になっているのだそうだ。ピラミッド型では一部の生物が生態系の頂点に君臨するが、直方体型では生態系の頂点に立つ生物がいないと言っても良いのだ。だからこそ、多彩な生物が狭いエリアで共存可能なのだ。
 このことを知った時、これを人間に当てはめることができないかと思った。一部の強力な国や企業が世界で強大な力を持つよりも、小さくとも個性のある国や企業がその力を発揮できる方が、多彩で豊かな世界になるのではないだろうか?一部に力が集中しているから、世界のバランスはおかしなことになっているのではにだろうか?そう思ったのである。
 昔は僕も世界は一つにまとまることが良いことだと思っていた。しかし、それは絶対に無理な話だ。人は文化も環境も価値観も大きく違う。それを一つにまとめてしまうよりも、それぞれが尊重し合い、共存できる方がずっと良い。小さくても生きていける世界の方がずっと幸せではないだろうか。それを、やんばるはしっかりと証明しているような気がしてしまうのである。
posted by 坂本竜男 at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 南方熊楠・民俗学
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188859496

この記事へのトラックバック
Powered by さくらのブログ