とはいえ、ダイナミックレンジやボケ量、暗所での撮影など、フルサイズの方が明らかに優ったいる部分があるのは明らかだ。やはり、少し前まではフルサイズを使っていたこともあり、こんなときにセンサーサイズがもっと大きければ…と思うシーンはなくはない。だが、今やフルサイズのカメラは以前よりかなり高額になってしまった。そして、レンズはより高画質にはなったものの、軒並み大型化。価格も高額になってしまった。もはや手軽に手を出せるものでは無くなってしまったのだ。
もちろん、比較的小型軽量で低価格なフルサイズもある。だが、それらはマイクロフォーサーズの上位モデルを使った後では不満を感じてしまう。シャッタスピードも1/4,000秒までしか対応してなかったり、ユーザーインターフェイスがイマイチだったり、ファインダーの質が良くなかったりと、場合によってはマイクロフォーサーズの中級機以下のレベルだったりするのだ。キヤノンEOS-RPも、シグマfpも、ソニーα7Cも、せっかくミラーレスらしいコンパクトさを持っているのに、いろいろ残念なのである。
その中でシグマfpは、キヤノンやソニーとは一味違うので、その不便さを補うだけの魅力があるのは事実。しかも、Iシリーズレンズや28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryなど、小型軽量で性能が良い純正レンズが増えているのも良い。(ちなみに、これらはEマウントもあるので、ソニーのコンパクトなボディとも相性が良さそうだ。)
だが、シグマfpは魅力的だけどやっぱり実用性では少し微妙。ソニーは何度扱っても個人的にはしっくりこない。僕との相性が良くないのだろう。キヤノンは使い慣れているから使い勝手はいいのだが、スペックを見る限り明らかに手を抜いている部分がある(これはソニーもだが)。これは下位モデルだから仕方がないのかもしれないが、ちゃんとしているメーカーもあるので使いたいという気持ちになれない。
そうなると、ベストはルミックスなのかなぁという気はする。ユーザーインターフェイスは個人的には一番。Lマウントレンズもシグマの存在が期待感を煽る。
ではどのカメラが良いか?DC-S1はスペックも使い勝手も問題ないが、1kgオーバーと重く大きい。それにまぁまぁ高額だ。

となると、現実的にはDC-S5だろう。シャッタースピードなどは気になるが、実際に使ってみたら、やはり一番と言っていいくらい僕には使いやすい。それに、G9 PROと大差ない大きさと重さなので、そういう意味でも導入はしやすそうだ。仮にフルサイズミラーレスを導入するのなら、最有力候補だろう。
ちなみにDC-S5の価格はボディのみで22万円くらい。レンズキットで25万円ほど。決して高くはないのだが、G9 PROの性能と価格を考えると…………やっぱり、僕が導入するには高いかなぁ。