ということで第一候補にしていたマンフロット Element MIIだが、一般的なトラベル三脚なので、使用するときは脚を180度反転させる必要があり、面倒くさい。それに重量1.55kgあり意外に重い。今の三脚のトレンドを考えるとちょっと古い。
小型三脚の今のトレンドは、RRSやピークデザインの意匠を取り入れたもののように感じている。それはセンターポールや自由雲台の形状に表れている。そのことにより軽量化・小型化が可能になっているし、使い勝手も悪くなさそうだ。
ここ数年、ユーザーが増えているのはレオフォトだ。中国メーカーらしく価格はジッツオより安いが、その割に品質は高くラインナップも豊富だ。あきらかにRRSやアルカスイスの影響を受けたものが多いが、今の三脚のトレンドをいち早く取り入れたメーカーの一つではあると思う。ただ、個人的には天邪鬼なのでちょっと避けたい。

そこで今、気になっているのがマセスのXTシリーズだ。
マセスはハクバが正規代理店だったが、いつの間にか取り扱いがなくなったようである。その頃から製品の方向性も変わってきているように感じる。今の三脚のトレンドの流れをより意識したものになっているように思う。このXTシリーズもそんな製品になっている。
このシリーズの特徴は、軽量コンパクトであること。それでいて最低限の高さと耐荷重を確保していることだろうか。といっても、フルサイズ+望遠レンズは厳しいかもしれないが、標準レンズは問題なさそうだし、APS-Cやマイクロフォーサーズなら結構使えるような気がしている。
XTシリーズは、センターポールがあるXT-15と、センターポールがないXT-04S、XT-15S、XT-26Sの4種類。一番重いXT-15でも943g。十分に軽い。価格も3万円を大きく切るので手頃だ。ちなみに、僕が導入するならXT-15か、XTシリーズで最大径の脚であるXT-26Sのどちらかだろう。
高さを稼げるのはXT-15だが、もちろんそれはセンターポールを目一杯伸ばした時(148cm)。センターポールを伸ばさなければXT-26Sの方が高い(135.5cm)。これをどう捉えるか。あと、XT-15は5段、XT-26Sは6段なので、最小パイプ径が13mmと細い。使用を予定しているカメラを考えれば大丈夫だと思うが、現物を確認したくなるポイントだ。
しかし、今はマセス製品の現物を確認できるところは国内にはない(はず)。ユーザーも少ないから被りにくいし、デザインも悪くない。実際、マセス製品は使っていて感触は良いので有力候補ではあるのだが……。