

最初は山下カバン。国道210号線より南側の小さな路地にあるアパートの一室がお店になっている。手づくりカバンと雑貨のお店なのだが、オーナーさん、商品、店内とそれらの空気感がとても素敵だ。
商品は控えめながらも、芯がしっかりしている感じがあって、小さな小物でも存在感がある。時間の流れもゆっくりした感じで、とても気持ちが落ち着く。お店とオーナーさんの人柄、そして昭和を思い出すロケーションゆえだろう。


2件目は、のらや。昭和のレトロな雑貨などが数多く並ぶお店だ。小さな頃に家にあったなつかしいものや、レトロな器や小道具、何に使うか分からない道具まで、品揃えは豊富。用途の分からない不思議な小道具の使い方を教えて頂いたり、昔の道具のディテールについて説明してくださったり、とにかく興味深いお話の連続だった。表面的な面白さだけではなく、文化的なバックグラウンドのある素敵なお店だった。


3件目は耳納山麓のbezaleel(ベザレル)。眺めのいいところにある、ちょっとユニークな花屋さんだ。店内は花屋さんというよりはギャラリーのような雰囲気。明らかに普通の花屋さんとは違う。僕は多くに街の花屋さんに、ちょっとだけ違和感を感じていた。少なくとも、僕にとっては安らぎを得れる場所ではなかった。そのせいもあって、花は好きなのに自ら花屋さんへ行くことはほとんどなかった。しかし、ここにはその違和感がない。その理由はうまく説明できないのだが、おそらく植物に対するオーナーさんの気持ちや姿勢なのだろう。僕はとても気持ちが落ち着いて安らいでいた。
吉井町は魅力のあるお店がたくさんある。今日行ったのはほんの一部だ。昔の町並みが残る文化的背景と耳納連山と筑後川に挟まれた豊かな自然という、大きなバックグラウンドがあり、そこに若い人たちのエネルギーが注ぎ込まれている。吉井町は公共の無料駐車場も充実しているので、今度はクルマで行って駐車場に停め、歩いて探索したい(器等の割れ物も安心して買えるしね)。