
只今、僕にとっての何度目かの白洲正子ブーム。空いた時間に持っている著書や関連する書籍を読み返している。
いつの間にか随筆家という言葉自体をあまり聞かなくなった。随筆家はエッセイストという言葉に置き換わってしまった。確かに訳するとそうなるのだが、意味的には随筆家にはもっと重みと格調があったのではないかと思う。もっと言えば文化的なのだ。そう言う意味では、白洲正子は随筆家という肩書きはピッタリである。もちろん、その枠だけに収まっているような人ではないけれど。
白洲正子はいろいろな面白い世界への入口でもある。骨董、能、生け花、青山二郎、小林秀雄、かくれ里、十一面観音などなど…。白洲正子をきっかけにいろいろな世界の扉を開き、そして再び白洲正子の面白さや格好良さに戻る。僕もこんな格好良い歳の重ね方をできればと思う。