

今日のメインイベントは、坂東玉三郎 八千代座公演30周年記念「坂東玉三郎 特別舞踏公演」。30年続いた八千代座での公演も、今年が最後。チケットは即完売だったそうだったそうだが、運良くチケットを入手できたのだ。
八千代座は決して大きい会場ではないが、昔ながらの木造で響きが良く、舞台との距離感も絶妙。しかも、昔ながらの良さはそのままに、快適に過ごせるよう見えない部分が大幅に改修されており、日本の舞台芸術を楽しむには最高の場所である。
まず、幕が上がった瞬間、玉三郎さんのあまりの美しさにため息が漏れる。単なる見た目の美しさだけでなく、所作の美しさ、まとうオーラ、いずれも今までに経験しなかったレベルのものだ。そして、これが実際に舞の段階になると、その美しさはさらに凄みを増す。
最初の口上のときよりも、さらに美しく若々しく舞われる姿に思わず息を呑む。その姿は舞台のセットと音楽、そして八千代座という会場と一体化して更なる美を生み出す。この美しさは八千代座だからこそ見られるものだろう。
しかし、本当になんという美しさか。いい意味で美の概念が変わる体験だった。最後まで舞台から目を離せなかった。日本人として、いや人として絶対に知っておかなければならない美の世界だと感じた。僕が知る限り、最上級の美の世界がそこにあった。本当に、観ることができてよかった!!!!